#1.ねこまたとかみなり坊や
もののけ横丁にも本格的な夏がやってきました。
その日はミケがたずねてきて、二人は昼間から酒盛り。夕方になるころ、ミケが空を見上げて言いました。
「夕立が来そうだにゃ〜」
なるほど、先ほどまでの猛暑が和らいで、辺りは夕立の前の風にさざめいています。
風の心地よさにねこまたはとろんとしてきました。 「涼しくなって気持ちいいにゃぁ」
「あ、おれ洗濯もの外に干したまんまにゃ!」ミケはあわてて帰り支度を始めました。
「そんなところで腹出してねてると、かみなり様にへそもっていかれるんだぞ。」
縁側で寝始めたねこまたに、ミケが言いました。
「うーん、もっていくならもって行けばいいにゃ…」
ねこまたは聞く様子もありません。あーあ、とミケは笑って、家に帰っていきました。
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